プロジェクトマネジメントのトリセツ #4
昼間に食べた辛いお菓子のせいでお腹の調子が悪い。
前にも同じことがあった気がするのに、、
「第4章 プロジェクトの実行とフェーズ1の終結」 勉強メモ
キーワードは「明確さ」「しくみ」「準備(根回し)」
■プロジェクトの承認 ・稟議による承認(日本特有) ⇒ 承認の決済が密室で決まり、ステークホルダーの理解が得られない可能性がある。 ・企画会議による承認(できるだけこの形態にする) ⇒ ステークホルダーに集まってもらって説明、承認を得る。 ただし、最終的な意思決定者は1人(オーナー) ■承認の重要性 計画やプロジェクトの目的、意思決定者が不明確なままプロジェクトが乱立することを控える。 ■企画会議 プレ・プレゼン → プレゼン → アフタープレゼン プレ・プレゼンの段階で分かりやすいプレゼンを行うための入念な準備をすることがキモ。 ■意思決定の種類 GO(実施承認) 条件付きGO(一部修正必要) ← QCDに変更がかかることが多い Not GO(却下) ■承認後 すばやく周知を徹底する。事前の根回しが肝心。 より多くのステークホルダーに理解と協力を要請する。 ■管理システム 運営や情報伝達の「しくみ」をあらかじめ整理しておくことで、円滑な進行を可能にする。 運営のしくみ … 達成目標、進捗状況、会議、報告会、責任と権限の明確化 情報伝達のしくみ … フォーマット、情報伝達ルート、情報インフラ ■プロジェクトリーダーへの統合の仕組みつくり ルールの明確化 … 運用ルールと成果物のフォーマット 会議体の明確化 … 定例会、報告会のルール 情報共有化 … できるだけ情報をオープンに。ガイドラインを明確にする。 情報ツール … インフラを活用 あらかじめフレームを決めておき、あいまい性をできるだけ排除しておく。 ■キックオフミーティング(発足会) 既存組織へのアナウンスだけではなく、 メンバーの参画意識を高め、どのように推進するかを宣言する儀式でもある。 事前の根回しをしておくことで効果UP。 ■全体会 定期的に週1回くらいでリーダー、WGリーダー、事務局で構成。 プロジェクト全体の活動同郷をモニタリングしてハンドリングする。 ■WG 全体会で報告するための活動状況の確認。 全体会で確認した今後の活動を遂行するために行う。 ■議事録 プロジェクトの円滑な推進のため、会議の議題・報告内容・今後の予定を、 決められたフォーマットで、あらかじめ決めた人が、少なくとも翌日のAM中には、文書化して配布する。 ■成果物の管理 こういう成果物はグループウェアで管理する。ファイル名などの付け方は計画段階で決めておく。 紙に出力したものをまとめるメンテナンス担当(ライブラリアン)も計画段階で決めておくのがベター。 ■問題 問題は発生する。不利な情報でも隠蔽することなくオープンにできる雰囲気も大切。 発生してしまうことは仕方がないので、いかに損失を抑えるかに注意を向ける。 問題が発生したら、「問題点&対策リスト」を作成し対策の実施状況を管理する。 WBSと対応させることで作業計画との整合性を保ち目的を明確にする。 ■コンフリクト コンフリクトの原因は5つの「不明確」 ・会社の経営目標とプロジェクトの目標の整合性が不明確 ・人事政策 が不明確(既存組織に警戒感をもたれる) ・責任と権限の範囲が不明確 ・情報伝達ルート が不明確 ・位置づけ が不明確 ■コンフリクトの予防策 関係者に達成目標およびスケジュールへの十分な理解を得る 情報伝達のしくみをしっかりと確立する。 ⇒ 既存部門への正しい配慮がカギ。 ■コンフリクトの解決 各部門の利害関係の衝突などリーダーでは解消できない場合、オーナーの出馬もあり。 そのために中間報告でオーナーに対して正確な情報提供が不可欠。 ■トレードオフ(どっちをとって、どっちを捨てるか) 納期が近づくにつれてトレードオフが発生しやすくなる。 計画段階であらかじめQCDの優先順位を決めておいてそれを指針とする。 関係する責任者を交えて納得の上で是正策を検討する。 *このへんのハンドリング能力がリーダーに必須の資質となる ■中間報告 中間報告で基本方針を確認し、後半のやり直しを抑える。 また、非公式なマイルストーンをおくことで、 微妙な調整や意思決定のポイントをおさえることもステークホルダーの満足度を高めるために必要。 ■集中討議 日常業務から隔離して、フラットな雰囲気で議論し、集中して問題に対処することで、 結束を固めプロジェクトの求心力とメンバーの責任感を高める。 ただし、グダグダになると参加者の意欲がなくなる。 ■報告書の作成 ・概要をA3一枚にまとめたもの。 ・エグゼクティブサマリー(管理者向けの要旨) ・プレゼン資料 ・報告書の本文 ・参考資料(WBSの番号を付与して番号順にならべる) *報告書のプレゼンは「ぜひ聞いて欲しい」という気持ちで能動的に! ■フェーズ2への準備 フェーズ終了時には次フェーズの承認も一気に得るために、次フェーズの計画書の報告も行う。
所感
企画フェーズは準備としくみ作りが中心となる。
そのフェーズ1自体がフェーズ2の準備やしくみであり、
さらにフェーズ2はフェーズ3の準備であるわけで、フラクタルというか再帰的な構造になっている。
再帰関数で最終的に欲しい基本ケースにあたるのが、
プロジェクトの目標を達成するためのしくみ(情報システムとか)に相当する。
そう考えると、最初にシンプルで明確な目標を設定することがいかに重要かが良く分かるし、
相乗効果を加えてより大きな物を得るという方法もなんか似ていると思う。
今読んでいるのはこの本です。
- 作者: 西村克己
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2007/09/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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