プロジェクトマネジメントのトリセツ #2
引き続き「世界一やさしいプロジェクトマネジメントのトリセツ」を読む、
昨日は全体の大まかな流れをさらって、今日からは少し具体的な話になる。
「第2章 プロジェクトのテーマ設定とフェーズ分割」 勉強メモ
■プロジェクトテーマの設定 事業目的の達成を加速させるような、事業目的と整合性のとれたテーマを設定する 既存組織の理解・協力を得るため「念書」をとる ・プロジェクトを正規の事業活動として認知させる ・人事異動後の後任者の非協力を抑制する ■テーマ設定のためのフェーズ0 体系立てたテーマを設定するために、フェーズ0として、 プレリサーチを中心に、テーマ候補の抽出、評価、決定を短期間でおこなう。 ■PMO PMO(Project Management Office)は プロジェクト単体ではなく、全社のプロジェクト全体を包括的に取り扱う。 ・人的リソースの管理 … 重要度の高いプロジェクトへの再配分、最適化 ・ストップ&ゴーの決定… プロジェクトの結合、重要度の低いプロジェクトの中止 ・ノウハウ定着 … 知識の共有を促進、ナレッジマネジメント、知的財産管理 組織横断的にリソースの采配をする。社長直轄に匹敵するような大きな責任と権限をもつ。 ■フェーズの分割 各フェーズで取り扱う内容は大きな問題から小さな問題へと移るように分割。 ■フェーズの成果物 マスタープランの段階で各フェーズの成果物を明確にすることによって、 フェーズのゴールが明確になる。また、期間を決めておくことで全体の概要を把握する。 フェーズごとの成果物の例 フェーズ1:企画 … 経営改革方針書、情報化戦略書 フェーズ2:基本設計… 業務設計書 フェーズ3:詳細設計… 新システム設計書、データベース設計書 フェーズ4:開発 … 新情報システム、運用マニュアル、ハードウェア フェーズ5:運用 … 業績の向上 (トリセツ本では、フェーズ2と3が一つになっている) ■マスタープランの目次 目次を策定することで全体の進め方を見通し良くし、オーナーやステークホルダーに周知する。 ■フェーズ1の計画書 マスタープランの承認をオーナーにもらい、フェーズ1の計画書を作成する。 その後正式なプロジェクト発足の許可を得る。
所感
問題を階層化するとか、目次を作るとか、
中長期の計画を実施する上では当たり前のことで、
個人でもちゃんとしている人は普段から実践している人は多いことだと思う。
最初に全体を把握しやすいものを作っておくと道に迷わない。そういう正攻法が一番強い。
「念書」をとるっていうのが良く分からんかった、
自分が普段やっている様な(たいそう重要な)こととも思えないので協力したくない。
なんて人は念書で無理矢理協力させても効果が薄そうに思う。
もっとも、発足の段階から積極的に非協力のアピールをする人もいないと思うので、
紛れ込んだ"動き出してからノラリクラリする人"対策かもしれないけど、
そういう人がいる時点でそのプロジェクトは黄色信号なんじゃないかな。
今読んでいるのはこの本です。
- 作者: 西村克己
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2007/09/28
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